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アフリカ、平和構築、国際協力に関する情報を発信

僕は国連でのインターンについて語りたい(メリット・デメリット)

 

近日、国連でのインターンを修了した。

 

今後国連でのインターンを検討している人向けに、メリット・デメリットについて考えてみた。

 

今から国連でのインターンを考えている人は必見の内容となっている。

 

 記事のポイント

■メリット(人的ネットワーク、将来へのつながり、国連への現実的な理解)

■デメリット(フルタイムかつ完全な無給)

■総評

 

 

■メリット

①人的ネットワーク

個人的に一番の収穫だったと思うことが、他のインターンとのネットワーク。というのも、「将来人道援助・開発の分野で働きたい」「将来NGOや国連で働きたい」と考えている人って”同志”みたいな人が周りに多くないと思う。基本的に孤独で変わり者扱いだ。

 

でも、同じ(もしくは近しい)考え方をもった人達が国連インターンに応募する傾向があって、国際機関の駐日事務所の多くが入っている国連大学ビルは、(いい意味で)意識が高い人たち同士が交流する場としての機能を果たしている

 

僕は学部4年生でまだまだ経験も浅いので、協力隊・民間企業・大学院を経てインターンをしている”先輩”のような人たちから、色々進路に関するアドバイスをもらえた事はとても有意義だった。ひと昔前と比べると、国際協力に関する情報はネットに段々公開されつつあるけど、やっぱ人から直接教えてもらうに越したことはないだろう。お陰様でうっすら卒業後の事が決まり始めてきた。

 

”先輩”たちは専門調査員、国際NGO、国連職員への登竜門であるJPO etc...に進もうとしている方が多い。僕は「ふーん、こういう道や職業もあるのか」と後学のために聞いていたが、20代後半~30前半の人からすると、今まさに同じ道に進もうとしている仲間同士でアドバイスを与え合うことができるので、非常にインターンシップが有意義になるはず!

 

②国連での勤務経験が将来の仕事につながる

 

①と多少重なっているところがあるが、インターンとはいえ”国連でインターンしていた”という事実は国連関連のポスト(UNV、HPC、JPOなど)に応募する際に有利に働くかと思います。巷でも言われている通り、巨大な官僚機構である国連は硬直的・内向きな組織なので、採用においても国連システム内での勤務経験が評価される傾向があ。

 

国際協力・開発に関するポストに応募する際にはカバーレター(推薦状)を入手する必要があるが、国連機関の上司が書いたカバーレターは就職を有利に進めるだろう。インターンで働いていた後に、同じ期間からコンサルタントやアシスタントとしての採用も存在するし。(これは機関によるが)

 

職員の人からも「何か推薦状はキャリアの相談があったらいつでもいってね。提出書類の添削もしてあげるから」と心強い言葉をもらえた。(まだ学部生の僕が今すぐにその機会を活かせるわけではないが・・・)

 

③国連への現実的な理解

 

国連と聞くと「超エリート、途上国でバリバリ、パッションにあふれている人が多い」との印象があるが、日本の事務所で働いている職員を見ると、別にそうではないことがよくわかる(笑)海外事務所だとまた違うのかもしれないが。

 

みなさん淡々と仕事をしてらっしゃる(笑)決して少なくない数の民間企業と同じだと思うが、上下関係がはっきりしているように自分は感じた。(おそらく偉い人の性格によって違うだろうが)上司に気を遣う(荷物をもつ、食事の際には水をいれる、おだてるetc...)

 

あと一点。もう一つ普通の民間企業と異なる点は、組織構成・ワークライフバランスだろう。比較的女性の職員が多いと思う。僕がインターンをしていた広報センターのボスも女性だったし。あと残業を強いる文化なんてのはない。

 

また最後に、国連職員も人の子、だということがわかったのは良かった。「名門大学→外務省・JICAなど→国連」というコースではなく(もちろんそのような方もいたが)、前職の幅は様々だった(教師、銀行員、エンタメ系の会社etc...)

 

■デメリット

 

…とここまでメリットを3点ほど上げたが、当然デメリットも。

 

 

①フルタイム勤務

 

国連を含む国際機関のインターンは完全無休にもかかわらず(交通費・食費は一切支給されない)、基本的にフルタイムでのインターンを長期間(三か月ほど)求められるので、機会損失の額がかなり高いです。

 

ぼくの場合、およそ420時間(1日7時間×5日×4週間×3か月)ほど無給で働いた。時給1,000円のバイトをしていたと考えたら…42万円…

 

(これほどのお金があったら卒業旅行できたのにな・・・)

 

バリバリ働いてきた社会人の方だと失うであろう金額はなおさら高いだろう…

 

UNFPA国連人口基金)などは週に2回ほどでもOKだと聞いたので、いいかもしれない。機関によって本当に様々なので、調べてみることを強くお勧めする。

 

■まとめ

国連インターンの結論。デメリットもあり完全無欠な選択肢だとは言いませんが、one of the better options だと思う。僕は授業やアルバイトに卒論も同時並行でこなしていたので、とても大変だった…今度は海外事務所でもインターンをしてみたい。

 

 

ではこれほどで。