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アフリカ、平和構築、国際協力に関する情報を発信

僕は「アフリカに留学する」という選択肢を提示したい:アフリカ留学のすすめ

タイトルの通りです。

 

大学生にもなると留学の一つや二つ、したくもなるだろう。

 

ただ悲しいかな、最近見た新聞記事だと、大学生の留学の7割はおよそ3か月未満でという。行き先は東南アジア、欧米が多いという僕の予測に異論はないだろう。

 

事情は分かる。

 

僕たち日本人は子供のころから欧米文化に晒され続けている。僕も子供の頃、日曜映画劇場で「ターミネーター」「ジュラシックパーク」を見るのが好きだった。ファッションもそうだろう。最近は少し変わってはいるだろうが、未だ多くのファッションモデルは金髪碧眼・白人だ。僕らの環境を考えると、欧米での生活に憧れるのも無理からぬことだ。

 

ただ少しだけ、僕の提案を聴いてくれないだろうか。

 

視点を変えて、アフリカに留学するってのはどうだろう?(視点変わりすぎ

 

貴方が持つアフリカ留学に関する不安を解消し、メリットを提示する。この記事はそんな記事だ。

 

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■アフリカの教育レベルは低くない

■アフリカでの留学環境はいい

■アフリカ人と机を並べるという意味

 

「アフリカ留学」と聞くとどのようなイメージを持つだろう。大きく分けて以下二つではないだろうか。

 

①遅れてる国に”留学”って意味あるの?

②気候、食べ物、生活環境は大丈夫なの?

 

それぞれみていこう。

 

①アフリカの教育レベルは低くない、むしろ高い

 

”アフリカ”と聞くとどうしても発展が遅れているイメージだ。もちろん全体的にみると

教育の整備は行き届いていないことは否定できない。ただ、高等教育の歴史ははっきり言って日本より上だ。

 

アフリカは19世紀から植民地分割が進み、かつての宗主国は効率的に植民地統治を進めるため、エリートのための高等教育機関を設立していた。僕自身、平和構築学を学ぶためにルワンダのエリート大学に通っていたが、教育制度に大きな不満を感じた事がない。むしろ日本では考えられないユニークな授業(劇を通して平和構築を表現する、非暴力運動の歴史と実践、アフリカ人の生徒とアフリカの歴史について考える、など)もあり、大変満足している。

 

またクラスメイトも優秀な人が多く、刺激にもなる。「あ、こいつ頭がすごい良いんだな」って友達が何人もできた。(非常に論理的でスピーチ能力が高い人、聖書の内容を一字一句覚えている人、類まれなリーダーシップを持つ人etc...)

 

僕が通っている日本の大学は世間的にみてかなりエリートな大学(自分で言っちゃってすみません)になるが、自身が通う日本の大学の友達と、留学時代の周りの学生の能力は遜色がない。

 

 

②アフリカはむしろ暮らしやすい

 

”アフリカで留学生をやっていた”と周りに話すと”大丈夫だったか”、と聞かれることが多いが別に心配には及ばない。

 

アフリカで暴力紛争をかかえている国はむしろ少数だ。もちろん日本と比べると安全ではないかもしれないが、少なくとも国と地域をしっかり選べば大抵のリスクは回避できる。首都だと貧富の格差もあって治安がいいとは言えないことが多いので、地方のエリート大学がおすすめだろう。僕がいたところでは少なくとも夜でも問題なく出歩けた。

 

気候に関しては、(もちろんアフリカは多様なので一概には言えないが)日本の方が暑かったりする地域もある。僕はルワンダという国にいたが、平均気温は20度、日本でいうと一年中春のような気温だ。むしろ気候に関しては日本の方が過酷だったりする。当たり前のことで認識しずらいが、日本の夏は熱中症で人が死に、冬は凍死する人もいる。

 

住環境も日本よりいい。1万円もだせば、住むのに十分な部屋が借りられる。5万だせばでっかい家にだって住める。(あくまでルワンダの場合だが)食べ物に関しては、好き嫌いあるが、変に遺伝子組み換え食品や農薬などを使っていないので、健康的だろう。

 

また、変にTOEFLだのIELTSだのを提出する必要性は少ない。また日本人の英語力にも寛容だ。僕は留学し始めた際にはTOEICでいうと700程度しかなかったが、ルワンダでも有数のエリート大学から問題なく受け入れてもらった。

 

授業料も破格だ。

僕が通う日本の大学の授業料は年間50万円ほどだが、ルワンダの大学の授業料は年間7万円だった。一年間いたが、全部(航空費、保険、家賃、授業料、食費、ネット代金、予防接種)で百万円もかかってない。お金がなくて(欧米圏に)留学できなかったという友人も僕の周りにはいる。留学して色々な事を学びたいという熱意を無駄にしないためにも、金銭面がネックになっている人はぜひアフリカ(もしくはインドとかかな)を視野に入れてほしい。

 

 ③アフリカのリアル

あと最後に一点。アフリカのリアルがわかる。個人的にこの点は重要だ。アフリカにあんまり興味がないがフットワークが軽い人向けにこの記事を書いているが、中にはアフリカに関心がある人もいるだろう。そんな人向けに申し上げたい。

 

アフリカに関するニュースや本、映画を見続けていると勘違いしてしまうのもうなずけるが、アフリカの人って別に大して困っていないのだ

 

もちろん経済的な困難は多分にあるし、何度も言うようにアフリカを一概に語る事なんでできないが、案外幸せそうなのだ。貧しくはあるが、人間関係は豊かで、飢えてはいない(少なくともルワンダで僕が住んでいた地域では)

 

アフリカに来る大学生の多くは旅行を除けばボランティアやインターンが大概だと思う。もちろんボランティアやインターンでの経験も貴重であることは否定しないが、同年代のアフリカ人と机を並べ、対等な人間関係を築ける留学という選択肢も悪くないと思う。

 

残念ながら中にはアフリカ人を劣った存在とみている邦人も少なくない。『与えるー与えられる』といた従来の固定概念を崩壊させる経験を留学はもたらしてくれるだろう。

日本に帰ってからもアフリカに関わる・関わらない はさておき、アフリカ留学という選択肢は今後人と接するうえでかけがえのない財産になるのではないだろうか。

 

■まとめ

・高等教育の歴史、発達は日本と遜色ない

・授業料も破格、生活環境も申し分ない

・日本人の語学能力にも寛大

・アフリカのリアルがわかる

 

 合言葉は 欧米の三流大学よりも発展途上国の一流大学へ! だ